本ミッションに参加した経緯をさかのぼると、2006年に開始した「伝統産業グローバル革新塾」(「革新塾」)に行き着く。「革新塾」は、京都の伝統産業を活性化するために同志社ビジネススクールに設置されたプロジェクトで、ここには、友禅染、西陣織、清水焼、木版画などの職人が参加して始められた。この中には、宇宙に興味を抱くものが数名おり、また「革新塾」の塾長を務める筆者が、かつてJAXAの招聘研究員を務めていたこともあり、宇宙とのつながりが生まれた。
まず、我々が手がけたのは、陸域観測衛星「だいち」が撮影した衛星画像を新たなデザイン・ソースとしてとらえ、これを伝統産業の手法を用いて製品化することであった。この製品化は、思った以上に迅速に進み、計画開始後、半年も経たないうちに、アラスカの氷河の衛星写真を利用した着物、これにグレートバリアリーフのサンゴ礁の衛星写真を組み合わせた風呂敷などが誕生した。これらは、2008年3月に開催されたJAXA産学官連携シンポジウム「くらしのなかの宇宙ブランド」で発表、展示し、好評を得た。
|